
12月7日に福島県猪苗代町で行われた第24回「母から子への手紙コンテスト」の授賞式に、最終選考委員として参加し、講評と記念講演をさせていただきました。リンクから、上位入賞者の作品が読めますので、ぜひご覧ください。
なんと、全国全ての47都道府県から1000通を超えるご応募があったそうです。
日本では長い間、多くのご家庭で母親が中心となって子育てを担うことが多かったように思います。
けれども時代の変化とともに、社会や家庭での「親」のあり方は、少しずつ多様になってきました。
今回の「母から子への手紙コンテスト」には、そんな世相を反映し、幅広い世代、さまざまな立場や役割を担う多くのお母様方からご応募がありました。
みなさまの手紙を拝読していると、無意識に「母とは」「親とは」と一つの形に当てはめようとしていた自分に気付かされました。
そもそも絵本の世界には、さまざまな親子の物語が描かれています。
血縁や性別に関わらず、「この子を育てていきたい」と心が動いた瞬間から、親子の関係が芽生えていくこともあります。
クマが捨てられていた赤ちゃんネズミを育てるお話や、オスのペンギン同士が卵を温めヒナを迎えるお話もあります。
親子の形は千差万別ですが、多くの物語に流れているのは、両者をそっと結ぶ目に見えない糸の存在です。
「この子が幸せでありますように」と願った時に結ばれる不思議な糸。
皆さまの手紙からは、その糸は海の向こうにも伸び、そして天国にまで、途切れることなく続いていくものなのだと教えられました。
この糸があるからこそ、親は子どもを見守りながら手放すことができ、
子どもは糸の先に自分を思ってくれる存在を感じるからこそ、どこへでも旅に出られるのかもしれません。
その糸の太さや形は家庭によってさまざまですが、
その一つひとつが社会を静かに温めてくれているのだと思います。
ご応募下さった方々の手紙を通じて、そのあたたかさに触れさせていただきました。
受賞された皆さま、本当におめでとうございます。
そして、心からありがとうございました。


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